3つの準備その2 キャッチフレーズ
「パレートの法則」というのを聞いたことがあるでしょうか。「経済において、全体の数値の大部分は、全体を構成するうちの一部の要素が生み出しているという理論」80:20の法則、ばらつきの法則とも呼ばれます。
パレートの法則が用いられる事象
⦿ビジネスにおいて、売上の8割は全顧客の2割が生み出している。顧客全員を対象としたサービスを行うよりも、2割の顧客に的を絞ったサービスを行う方が効率的である。
⦿商品の売上の8割は、全商品銘柄のうちの2割で生み出している。
⦿売上の8割は、全従業員のうちの2割で生み出している。
⦿仕事の成果の8割は、費やした時間全体のうちの2割の時間で生み出している。
⦿故障の8割は、全部品のうち2割に原因がある。
80対20の法則は、何をすべきかを教えてくれます。
・努力の平均水準を上げるのではなく、努力を1点に集中する。
・決められたコースを走るのではなく、近道を探す。
・最小限の努力で、人生の支配権を握る。
・網を広げるのではなく、網を狭める。
・多くの分野で平均点を取るのではなく、一つの分野で突出した成績を上げる。
・日常生活で、出来る限りアウトソーシングを進める。
・家庭仕事でも、自動車の修理でも、自分でやらずに出来るだけ専門家に任せる。
・よくよく考えて仕事と会社を選ぶ。できれば、他人に雇われるより、雇った方がよい。
・いちばん得意とすること、いちばん楽しいと思うことだけをやる。
・水面下に隠れている皮肉な現象や不思議な出来事を探す。
・重要な分野ではすべて、20%の努力が結果の80%につながるように調整する。
・手当たり次第にチャンスに飛びつくのではなく、気をしずめ、仕事量を減らし、ゴールへの最短距離に焦点を当てる。
・脂が乗り切った時期に訪れる『幸運の連続』を大切にし、それを元手に将来の成功を確保する。
というものですが、選挙もこの法則にのっとり、的を絞った戦略をたてれば、今までと違った結果がえられるでしょう。選挙ポスターを10人が見た場合、8人は関心を持たないが、2割は関心を持ってくれる。選挙ポスター全体の効果は2割の要素が生み出しているという事になります。全員に好まれるあいまいなフレーズを考えるより、2割の人に共感を生む、キャッチフレーズを考えるほうが、得策といえるかもしれません。