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市議会議員になるには?立候補の費用や条件、仕事内容を徹底解説します!

市議会議員になるには?立候補の費用や条件、仕事内容を徹底解説します!
市議会議員は、簡単にいえば、市民の代表です。選挙を通じて市民からの負託を得た市議会議員は、市民の代表として、議会をはじめさまざまな場面で活動することになります。

市議会議員とはどのような立場であるのか、市議会議員になるためには何が必要になるのか、詳しくご説明いたします。

市議会議員とは?

市議会議員は、市民から直接選挙によって選ばれます。選出された市議会議員は、地域社会や住民の多様な意見を集約し、その地域における合意形成を進め、市議会において予算などを議決する権限をもちます。

市議会議員は、地域社会における民意を議会に反映させるという大変重要な役割を担っているのです。また、市議会議員は、市民から選挙で選ばれている以上、市民に対する説明責任を果たすべきであるといえます。

市議会の役割と重要性

市議会とは、市議会議員によって構成される議決機関です。市議会議員は、市民の代表として、市政に関するさまざまな重要事項を、市議会において議論し決定します。

例えば、市の予算の決定、条例の制定や改廃などがありますが、これらは市民生活に密接に関連しますので、市議会は市民生活や地域社会に大きな影響を与えることになります。

市議会議員の仕事内容とやりがい

市議会議員は、市議会において開会される定例会に出席し、議案を審議したのちに議決を行います。市政に関する事項や議案は、市議会議員が所属する各種委員会においても詳しく審議します。

定例会では、「一般質問」と呼ばれる質問を行うことができます。

市議会議員は、市民を代表して、市の将来やあり方、予算の使い方などをチェックする、大変やりがいのある仕事です。

市議会議員は、市民にとって一番身近な政治家であるといえます。国会議員になると、ほとんどを国会が所在する東京で過ごすことになりますが、市議会議員は、地域に在住しているため、アクセスしやすいことが特色のひとつです。

市議会議員の仕事の流れ

市議会議員は、定例会をはじめとする議会に出席し、審議や議決を行います。委員会に所属し、委員として特定の分野の議案について詳しく審議することも、大切な仕事です。議員連盟に所属している市議会議員は、それぞれの議員連盟の活動も行います。

そのほかにも、市民や各種団体、業界から寄せられる相談・苦情・困り事などを聴取し、課題を解決するために活動することもあります。

市議会議員は、日頃の市議会活動を市民に報告・説明するために、市政報告会を開催する場合もあります。また、辻立ちを行うことで、政策や考え方の主張をすることもあります。

市議会議員と市長の違い

市議会議員も市長も、市民からの直接選挙によって選出される点は、共通しています。

市長は、市議会における執行機関であり、市議会に議案などを提出します。市議会議員は、市議会に提出された議案を審議、議決をします。市長が自治体の方向性を定め、それを市議会議員がチェックする役割をもっています。

市議会議員と市長は、二元代表制であり、車の両輪にたとえられることもあります。

市議会議員の立候補の条件と手続き

市議会議員の立候補の条件と手続き

年齢制限と費用

市議会議員選挙に立候補するためには、①日本国民で満25歳以上であること、②その市町村議会議員の選挙権をもっていること(引き続き3か月以上その市町村に住所のある者)、が求められます。

立候補のための費用としては、最低限のものとして、供託金の準備が必要です。

初期投資と運営費用

市議会議員選挙に立候補するためには、準備となる活動が必要ですが、これは個人差が大変大きくなる部分です。通常は、立候補の準備段階として、後援会団体を立ち上げ、後援会活動を行うことになります。

後援会活動の初期投資としては、事務所の設置などがあげられます。運営費用としては、事務所を維持するための家賃、光熱費、駐車場代、後援会活動に従事するためのスタッフの人件費や、活動を宣伝するための印刷物など広報費があげられます。

もちろん、これらの後援会活動をまったく行うことなく、立候補することも可能です。

市議会議員はだれでも挑戦できる?年齢と費用以外の必要条件とは

市議会議員選挙は、条件を満たす限り、誰でも挑戦することができます。ただし、立候補が禁止される場合や制限される場合もあります。

立候補の禁止と制限

次の事項に該当する方は、市議会議員への立候補が禁止されます(公職選挙法第11条)。

番号 条件
禁固以上の刑に処せられその執行を終わるまでの者
禁固以上の刑に処せられその執行を受けることがなくなるまでの者
公職にある間に犯した収賄罪又は公職者あっせん利得罪により処せられ、実刑期間経過後10年を経過しない者、または系の執行猶予中の者
選挙に関する犯罪で禁固以上の刑に処せられ、その刑の執行猶予中の者
公職選挙法等に定める選挙に関する犯罪により、選挙権、被選挙権が停止されている者
政治資金規正法に定める犯罪により、選挙権、被選挙権が停止されている者

 


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この禁止事項のほか、公務員の立候補制限や選挙事務関係者の立候補制限などがあります。詳しくは、各自治体の選挙管理委員会にお問合せください。

供託と選挙に必要な費用

供託とは、一定の金額を法務局に預けて、証明書を発行してもらうことをいいます。

市議会議員選挙に立候補するためには、この供託金の預入が必要になります。供託金の目的は、真面目に当選をする意思のない人、例えば売名目的などによる立候補を防ぐことにあります。市議会議員選挙では、約30万円~50万円の供託が必要です。金額は自治体によって異なります。

選挙の結果、供託金は、市議会議員選挙の得票数によって、没収されることがあります。ある一定の得票数に到達することができた候補者の供託金は、選挙後に返還されることになります。しかし、この得票数に満たなかった候補者の供託金は、返還されることはありません。

選挙に必要な費用は、定められた上限額以内であれば自由です。この上限額は、自治体によって異なります。

ただし、選挙に必要な費用の項目ごとに、それぞれ上限が定められている場合もあります。例えば、車上運動員(ウグイス嬢)の1日分の報酬は上限額が決まっています。

選挙活動として支出した費用は、選挙後に、それぞれの自治体の選挙管理委員会に「収支報告書」という形で報告を行う必要があります。

◎政務調査費用とは?

政務調査費用とは、市議会議員が政務活動を行う上での必要経費として、支出が認められるものです。

市議会議員選挙に当選後、それぞれの自治体における限度額の範囲内で、政務調査費用を使うことができます。政務調査費用は、最近では「政務活動費用」と呼ばれることもあります。

市議会議員の年収と報酬

市議会議員の平均年収

市議会議員の平均年収は、一般的に750万円といわれます。議長や副議長など、市議会における役職がある場合は、この金額から多少の増額がみられますが、役職者としての仕事ももちろん増えることになります。

収入の仕組みと報酬

市議会議員の収入は、毎月の月額の報酬と年に2回の期末手当を合わせたものです。会派や議員連盟などに加盟している場合には、毎月の会費などがここから差し引かれます。

また、市議会議員の収入などは、1年に1回報告する義務があり、これは、それぞれの自治体において公開されることになります。

市議会議員としてのメリット

市議会議員は、市民の代表として、自治体のかじ取りを担うことになります。

市民からの負託を得た市議会議員は、地域におよぼす影響力も大きく、その地域から選出された地元の市議会議員がいるかいないかで、地域の発展や市民生活の幸福度が変わってくるといっても過言ではありません。

また、市議会議員となることで、さまざまな人と会い、さまざまな場所を見聞することで、大いに見識を深めることができることもメリットのひとつです。

市議会議員としてのデメリット

市議会議員として活動する上でのデメリットは、まず、プライベートがあまり無いということです。多くの市民に知られているため、どこに出かけても知人などと会うことが多く、見知らぬ人にもよく声を掛けられるなど、気が休まらない面があります。

また、市議会議員としての立場は非常に重いものであるため、重大な責任を感じることになり、かなりの心理的ストレスが伴います。

さらに、休みの日がほぼありません。土日も地域の行事への出席や対応、会議や会合、イベントなどへの出席をすることが多くあります。来賓として、1日に何件ものお祭りや運動会、会合をはしごすることも、よくあることです。

これらの活動は、ほとんどを私費で行うことになるため、市議会議員だけの報酬では、生活費すら残らないという声もあがっています。

立候補の準備と心構え

立候補のステップ

立候補をするにあたって、どのように準備を進めていけばよいかを、4つのステップに分けてご説明いたします。

ステップ番号 具体的な取り組み
ステップ1 家族の説得、友人や知人への周知

選挙に立候補することは、家庭生活に大きな負荷をかけることになります。金銭面でも、体力的にも、精神的にも影響があります。これから立候補を検討しようという方は、何よりもまずご自身のご家族に相談し、理解を得ることからはじめましょう。

ステップ2 政治団体(後援会)の設立

立候補の準備段階として、政治活動をスムーズに行うための政治団体を設立しましょう。政治団体の設立は、各都道府県の選挙管理委員会に申請することが必要です。

ステップ3 政治活動(後援会活動)の本格化

例えば、朝夕の辻立ち、あいさつ周り、集会、ポスティングなど、選挙に向けた活動を活発化させましょう。ご自身の訴えたい政策や考え、ポリシーなどをしっかりと定め、効果的な広報活動に努めましょう。

ステップ4 立候補の準備

選挙に立候補した後は、選挙活動に集中できるように、立候補の手続き準備などは、早くから取り組みましょう。

 

立候補のための準備

市議会議員選挙に立候補するためには、選挙管理委員会が開催する「立候補者説明会」に出席する必要があります。この立候補者説明会において、立候補に必要とされる手続き書類などが配布され、選挙活動の説明などが行われます。それぞれの自治体において日時を確認し、必ず出席するようにしましょう。

立候補のための準備として、法定ポスターや葉書の制作、選挙事務所の契約や選挙期間の運動員の確保(ウグイス嬢や選挙カーの運転手、事務所ボランティアスタッフ)などがあげられます。

選挙活動の計画

選挙活動を効果的に進めるためには、入念な準備が必要です。選挙について分からないことは、事前に自治体の選挙管理委員会にしっかりと確認しておくことをおすすめします。

仕事をしながらの掛け持ち

仕事をしながら、市議会議員として活動するためには、何よりもまずは周りの理解が必要不可欠です。市議会議員としての立場や役割を果たす際には、重大な責任を伴います。

他の仕事と兼業をする場合は、仕事のかなりの部分を信頼できる人に任せることができるかが、大きなポイントになります。

市会議員としてやってはいけないこと

市議会議員も一社会人として、法律に基づく行動をしなければならないことは、言うまでもありませんが、議員としての高い倫理観が求められます。常に公平・公正な態度を心掛け、規範を守り、一般市民の見本となるよう努めるべきです。

もっとも、最近はその一方で、支援者や有権者からの市議会議員に対するハラスメントも問題となっています。市議会議員だからといって、不当な誹謗中傷やハラスメントに耐える必要はありません。適切な対処をされることをおすすめいたします。

市会議員になるためのおすすめの本やセミナーはある?

市会議員になるためのおすすめの 本やセミナーはある?
市議会議員になるためにおすすめなのは、実際に政治活動に参加してみることです。本を読むよりも、行動に移してみることが重要です。政治活動に参加することで、自分なりの考え方や目標を見つけることができますし、また、政治や選挙の雰囲気を肌で感じることができます。

まとめ

市議会議員になるためには、さまざまな手続きを正確に行うことが求められます。また、選挙においては多くの市民からの支持が必要です。

市議会議員としての役割や仕事内容は、自治体の行く末や市民生活に影響を与えることになり、とても大変で重い責任を伴うものですが、それと同時にやりがいも感じることができます。

参考リンク

総務省|選挙についての紹介 : 総務省(選挙)
供託・立候補の禁止と制限・立候補届の受理・候補者の異動 | 鳴門市
市議会議員の気になる年収や月収は?輩出実績があるおすすめの大学

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